「NISAの成長投資枠の100万円、何に入れたんですか?」
最近、よく聞かれます。
結論から書きますね。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」に100万円、全額入れました。
さらに、つみたて投資枠の月10万円もすべてオルカンです。S&P500は、以前に買った5万円分が残っているだけで、追加では1円も買っていません。
「S&P500の方がリターンいいって、よく聞きませんでしたか?」
聞きました。それでも私は、迷った末にオルカン1本に決めました。
30代から株を始めて、現物も信用もFXも仮想通貨もやりました。トータルでは負けました。
そんな48歳の私が、なぜ「過去のリターン」より「分散」を選んだのか。
今回はその話を、ありのまま書いていきます。
そもそもオルカンとS&P500、何が違うのか
迷った最大の理由は、「両方の違いがイマイチ分からなかった」からでした。
調べてみたら、こんな感じです。
| 項目 | オルカン(全世界株式) | S&P500 |
|---|---|---|
| 対象 | 全世界 約3,000銘柄 | 米国大型株 500銘柄 |
| 米国比率 | 約60% | 100% |
| 信託報酬(eMAXIS Slim) | 0.05775% | 0.09372% |
| 過去20年の年率リターン | 約8〜9% | 約10〜11% |
数字で見ると、S&P500の方が過去のリターンは高い。でも対象範囲はオルカンの方が圧倒的に広いです。
信託報酬はオルカンの方がわずかに安いですが、これは年0.04%程度の差。100万円預けても年400円ほどなので、決定打にはなりません。
「ほぼ同じ」と言われる理由(米国比率6割)
ネットで「オルカン S&P500 どっち」と検索すると、必ず出てくるのが、
「オルカンの中身は約6割がアメリカだから、結局S&P500とほぼ同じ動きをする」
という話です。
確かにそうなんです。オルカンの上位構成銘柄を見ると、Apple、Microsoft、NVIDIA、Amazon、Meta、Alphabet…と、ほぼS&P500の上位企業と被ります。
なので、「どちらでも大差ない」「好みで選べばいい」と言う人が多い。
私も最初は、その意見に納得しかけました。
「だったらリターンの高いS&P500の方が得じゃない?」と。
でも、よく考えたら、残りの40%がオルカンにはあるんです。ヨーロッパ、新興国、日本。
米国一強が続けば、S&P500の方が勝ちます。
でも、もし米国が伸び悩む時期が来たら、その時はオルカンの方が、痛みを少し和らげてくれるかもしれない。
「ほぼ同じ」だけど、「全く同じ」ではないわけです。
でも私は迷った。理由は3つ
正直に書くと、私は最後の最後まで迷いました。
迷った理由はこの3つです。
理由①:S&P500の20年リターンが圧倒的だった
過去20年で年率10〜11%。これはやっぱり魅力的です。「投資=S&P500」が定番になっている理由がよく分かります。
理由②:周りも、SNSも、みんなS&P500推し
「とりあえずS&P500」という空気がすごいんですよね。自分だけ外れているような気がして、不安にもなりました。
理由③:私はもうS&P500を5万円持っていた
過去にちょこっと買って残っていた分です。「同じものを買い増す方が、ラクだし、管理もシンプルかな」と一瞬思いました。
これら全部を踏まえて、それでも私は、オルカンに決めました。
結論:オルカン100万円、つみたても全額オルカン
実際の購入内訳は、こうなりました。
- 成長投資枠:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 100万円(一括投資)
- つみたて投資枠:eMAXIS Slim 全世界株式 月10万円
- S&P500:過去に買った5万円分だけ残し、追加なし
100万円の一括投資をした経緯は、別の記事に書いています。
→ 仮想通貨で眠らせていたお金を、NISAに100万円一括投資した話
オルカン1本にする選択は、私にとっては「分かりやすさ」を最優先した結果でした。
口座を開けば、メインの保有商品はオルカンだけ。S&P500の5万円は残ってますが、それも気にならない金額です。
なぜS&P500を選ばなかったのか
理由はひとつです。
「アメリカ一強がずっと続くか分からない」と思ったから。
正直に書きますね。
私は最初、この感覚をただの素人の不安だと思っていました。
「みんなS&P500、S&P500って言うし、私の感覚なんて気のせいかな」って。
でも今回の記事を書くにあたって調べてみたら、歴史的にも筋が通った感覚だったと知ったんです。
- 100年前は、イギリスが「最強」でした
- 1980年代後半、日本がアメリカを抜く勢いで「日本最強」と言われていました
- 1989年、当時の日経平均は約3万9,000円。「もっと上がる」と信じて日本株100%にした人たちは、その後30年間ずっと含み損を抱えてきました
「最強国」は、歴史のなかで何度も入れ替わってきたんですね。
これを知って、私の漠然とした不安は、的外れではなかったんだと分かりました。
S&P500の20年リターンは、たしかに圧倒的です。
でもそれは「過去の話」で、「これから20年もそう」とは限らない。
オルカンに入れておけば、もしアメリカが伸び悩んでも、ヨーロッパや新興国の伸びが少し補ってくれるかもしれない。
そう、後付けで納得しながら、私はオルカン1本に決めました。
こんな人にはS&P500の方が向いている
ここまで読んで、「私はオルカン派かも」と思った方もいれば、「やっぱりS&P500だな」と感じた方もいると思います。
参考までに、私の感覚ではS&P500の方が向いている人はこんなタイプです。
- 「アメリカに賭ける」という決断ができる
- 過去のリターンを重視したい
- 若くて、もし大きく下がっても時間で取り戻せる
- 「全世界に分散」より「強いところ集中」がいいと思える
- リターン最大化を狙いたい
逆に、オルカンの方が向いている人はこんなタイプ。
- 「アメリカ一強がずっと続くか分からない」と思う
- 投資判断をなるべくシンプルにしたい
- 値動きを毎日見るタイプではない
- 老後資金として、20〜30年で長く育てたい
どちらが正解、ということではありません。自分の性格と時間軸に合うほうが正解だと思います。
投資で負けてきた私が「分散」だけは譲らない理由
最後に、なぜここまで「分散」にこだわるのか、書いておきます。
これまで20年で色々経験して、痛い目を見たパターンには共通点があります。
全部、集中投資だったこと。
- 信用取引で1銘柄に張った → 大きく下げて含み損が膨らんだ
- FXで通貨ペアを絞った → スプレッドと方向の読み違いで負けた
- 仮想通貨に資金を寄せた → 売り時を間違えた(10万円台で買って、30万円で売ったあと、相場は何倍にも跳ね上がっていきました)
どれも「これだ!」と1点に賭けた結果でした。
逆に、複数の投信や銘柄にバラして持っていた時期は、大ヤラレすることはありませんでした。
「分散」はリターンを最大化しません。
でも、大失敗を避ける効果は、確実にあります。
それを20年かけて、身体で覚えてきました。
このあたりの考え方は、別の記事でも触れています。
→ 「投資、もう無理かも」と思った40代の私が変えた3つのこと
ちなみに、私が実際にやってきたトレード(現物・信用・FX・仮想通貨)の話と、「戦わない選択」にたどり着いた経緯は、次の記事でもう少し詳しく書く予定です。気になる方は、また読みに来ていただけたら嬉しいです。
まとめ:正解は一つじゃない
「オルカン vs S&P500、どっちが正解ですか?」
この問いに、唯一の答えはないと思います。
過去のリターンだけ見れば、S&P500の方が高い。これは事実。
それでも私は、「アメリカ一強がずっと続くか分からない」という感覚と、「分散だけは譲りたくない」という20年分の学びで、オルカン1本を選びました。
オルカンにしておけば、世界経済がどこで伸びても、その恩恵が少しだけ届きます。
リターン最大化はできなくても、大きく外す心配が少ないのは、48歳の私にとっては安心材料です。
そしてもし、あなたが今、オルカンとS&P500で迷っているなら、自分の性格と時間軸に合うほうを選んでください。途中で「やっぱりこっちだった」と思ったら、変えればいいんです。
失敗しても、何度でも、また選び直していい。 それがNISAの一番いいところだと、私は思っています。



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